PPI膜での培養例

特性別 培養例

細胞の接着性

PPI膜は細胞の接着性が良く、コーティング剤なしで培養が可能です。
細胞は膜に付着しているので培地交換も容易です。

①

②

③

④

図 細胞培養の様子 (①ヒト線維芽細胞 ②ヒト間葉系幹細胞 ③Vero細胞 ④Hybridoma)


長期培養

PPI膜で培養すると細胞の増殖が進んだ後も死滅せず、継代操作をせずに長期間培養することが可能です。

長期培養

ヒト線維芽細胞で細胞数を維持したまま長期間培養できることを確認しました。

長期培養

長期間培養しても、ヒト線維芽細胞が産生するフィブロネクチン量に大きな変化がないことを確認しました。

長期培養

PPI膜上に播種した豚腎由来株化細胞に豚パルボウイルスを接種し、84日間(12週間)に渡り培養上清のウイルス力価を測定しました。長期間培養してもウイルス力価が維持されていることが確認できます。


凍結保存・再培養

PPI膜に細胞を付着させたまま凍結保存することができ、凍結保存した細胞を融解・再培養することも可能です。
細胞をPPI膜から回収する必要がないため、凍結・融解時の遠心操作が不要です。

凍結保存・再培養
凍結保存・再培養

PPI膜上に播種した豚腎由来株化細胞に豚パルボウイルスを接種し6週間培養した上清中のウイルス力価と、接種後2週間培養し4週間凍結保存した後、融解・再培養した上清中のウイルス力価を比較しました。凍結保存・再培養後も同程度のウイルス力価を維持しながら培養できることを確認できました。

黒:6週間培養
緑:2週間培養したものを-80℃で4週間凍結保存し、融解後、4週間再培養


用途別 培養例

物質産生(Hybridoma による抗体産生)

PPI膜で培養することにより長期培養が可能となり、効率的に産生物を得ることができます。

用途別 培養例

無血清馴化したHybridoma(9E10)をPPI膜に播種し、30日間培養しました。回収した培養上清中の抗体濃度をELISA法で測定し、抗体量が大幅に増加していることを確認しました。

用途別 培養例

培養3,12,30日目に回収した培養上清から抗体を精製し、各1µg/mLから段階希釈してELISA法で抗体力価を測定しました。培養日数による抗体力価に変化はありませんでした。


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